無くならない煽り運転の現在の罰則と煽り運転をさせない対策は?

いつになっても無くならない煽り運転。

先日も、茨城県内でさんざん煽り運転をした挙句に、相手の男性に暴行を加えたとして、大阪在住の宮崎文夫容疑者と同乗していた喜本奈津子容疑者が逮捕された。

この他にも、遅い車を追い抜いただけで怒鳴られたり、赤信号で前の車との車間距離が少し詰まっただけで煽られたりする事件も発生している。

 

しかし、なぜこのような事件が頻繁に起こってしまうのだろうか。

もちろん宮崎文夫容疑者のような危険性帯有者が存在するからだが、一番の理由は煽り運転をしても大した罪にならないからではないだろうか。

では煽り運転をした場合、具体的にどのような罪になるのかを見ていこう。

 


【煽り運転をした場合に適用される罪】

 

煽り運転とは、道路上で他の車やバイク、自転車などの他の車両を煽り、交通の危険を発生させる行為の事を言う。

具体的には、

・車間距離を詰める

・幅寄せする

・追い回す

・前に割り込んで急ブレーキをかける

・ハイビームにする

・パッシングする

・クラクションを鳴らす

・罵声を浴びせる

等の行為が挙げられ、これらの行為に対しては道路交通法違反か暴行罪が適用される。

 

 

「道路交通法違反」

相手と十分な車間距離が保てていない場合は、道路交通法違反が適用される可能性が高い。

 

・道路交通法26条

「同方向へ進行する他の車両や歩行者の後ろを進行する際、前の車両等が急に停車した時にも衝突しない程度の車間距離を空けるべき」と定められているため、煽り運転で前の車両との車間距離を詰め過ぎると、車間距離保持義務違反となる。

ちなみに、前の車両が急に停車しても衝突しない安全な車間距離の目安としては、時速60kmで走行の場合は約45m以上、時速100kmで走行の場合は約100m以上となる。

そして、車間距離保持義務違反となると次のような罰則が科せられる。

 

・道路交通法119条1項1号の4

高速道路における車間距離の不保持は危険性が高いため、3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金となる。

 

・道路交通法120条1項2号

一般道の場合は、5万円以下の罰金となる。

 

 

「暴行罪」

暴行罪は、人に対して不法な有形力を行使した場合に成立するが、煽り運転で無理な幅寄せをし、相手を威圧したり罵倒したりするなどの行為も不法な有形力の行使と認められる。

暴行罪が成立すると次の罰則が科せられる。

 

・刑法208条

2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料となる。

(科料とは、軽い犯罪に適用されるもので、ある金額を取り立てるもの。)

 


【道路交通法違反・暴行罪以外に成立する可能性がある罪】

 

道路交通法違反と暴行罪以外に成立する可能性がある罪は、危険運転致死傷罪と殺人罪だ。

煽り運転により相手を死亡させた場合は、このどちらかが適用される可能性が高い。

 

 

「危険運転致死傷罪」

危険運転致死傷罪は、著しく危険な運転によって事故を起こした場合に適用される罪で、酒酔い運転や無免許運転の場合などに適用される事が多い。

危険運転致死傷罪が成立すると次の罰則が科せられる。

 

・刑法208条の2

人を負傷させた者は15年以下の懲役、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役となる。

また、運転免許証の行政処分に関し「特定違反行為による交通事故等」の基準が適用され、致傷では基礎点数45-55点で欠格期間5~7年、致死では62点で欠格期間8年となり、自動車などにより故意に人を死傷させた場合と同等の処分となる。

 

 

「殺人罪」

殺人罪は相手を故意に死亡させた場合に適用される罪なので、煽り運転により相手を故意に死亡させた場合は、殺人罪が適用される可能性が高い。

殺人罪が成立すると次の罰則が科せられる。

 

・刑法199~203条

殺人罪は、死刑または無期懲役もしくは5年以上の懲役となる。

 


【煽り運転の対策】

 

煽り運転を未然に防ぐためには、日頃から周りの車の動きに注意し、思いやりと譲り合いの気持ちを持った運転を心掛ける事が大切だろう。

煽り運転をされないために注意した方がいい行動は次の5つだ。

・車間距離を詰める

・パッシングをする

・クラクションを鳴らす

・店などから出てくる車を間に入れてあげない

・相手の進路を妨害するような運転をしない

相手を刺激したり、逆恨みされるような行為は極力しない事が一番の対策だ。

 

しかし、十分注意して運転していても煽ってくる輩がいるのも事実だ。

もし煽られた場合は次のように対策しよう。

 

 

「煽り運転をされた時の対策法」

・ドライブレコーダーを取り付けておく

ドライブレコーダーを取り付けておけば、煽り運転の一部始終を録画する事ができる。

警察に提出すれば相手も直ぐに特定できるし、相手も言い逃れができない。

 

(ドライブレコーダーの注意点)

ほとんどのドライブレコーダーは、データ容量が一杯になると自動的に古いデータを消去する機能が備わっており、容量が一杯で録画できないという心配はないが、古いデータを消去する際にゴミデータが蓄積されてしまう。

このゴミデータが蓄積されていくと録画容量が徐々に少なくなり、誤動作の原因にもなってしまう。

そのため、定期的にSDカードの完全消去をしたり、新しいSDカードに交換する必要がある(SDカードの完全消去や交換時期は各メーカーの推奨時期を参照のこと)。

煽り運転の一部始終を確実に録画するために、これらの作業を確実に行うようにしよう。

 

・ためらわず110番

軽くちょっと煽られた場合などは、110番する必要はないかもしれないが、しつこく長時間煽られたり、相手が車から降りてきた場合などは、ためらわずに直ぐに110番しよう。

もし相手が車から降りてきた場合は、絶対にカギや窓を開けてはいけない。

一切相手にせず、警察が来るのを待とう。

 


【宮崎文夫容疑者に対する著名人の反応】

 

「カンニング竹山さんのコメント」

急いでやらないと。

2年前に事故(東名高速で夫婦が死亡)があったじゃないですか。

あの事件で、あおり運転はダメだってなったけど、こうして起こるでしょ。

世の中で、ちょっと腹が立ったからあおってやろうぜという人間はいっぱいいます。

それはダメなんだよというのを道交法で作らないと、今日も明日もあさってもやってるバカがいますからね。

(出典:excite.ニュース)

と厳罰化が必要だと訴えている。

更に、

ドライブレコーダーの装着を義務化すればいいんですよ。

それと、あおり運転に関しては、きついかもしれないけど、一生の免許停止。

そういう人間は車を運転する資格がないですから。

そうすれば軽いあおり運転もなくなってくると思いますよ。

(出典:excite.ニュース)

と続けた。

 

「ダウンタウン松本人志さんのコメント」

殴ってるシーンはもうエエんちゃうかなっていう感じもするね。

俺一回娘と見てて、あんまりコレ見せたくないなと思って途中でやめましたけどね。

5発も殴るとこフルで見せる必要あんのかなって。

RIZINをリアルタイムでオンエアせえへんくせにさあ、アレだけは何回も見せるんやなあっていうのはあるよね。

(出典:デイリー)

と、宮崎容疑者の暴力シーンを放送するべきなのか疑問を呈した。

更に、

僕は個人的には、やっぱり5発も殴られて、果たして我慢しないといけないのかなあって思ってしまいましたけどね。

思いません?今は暴力に対して暴力は絶対いけないってなるんですけど、アレたまたま5発殴られましたけど、もっといかれて意識飛ぶぐらいまでいって、自分の同乗者に何か危害があった時どうするんだろと思ったら、俺やっぱり、彼女とか家族を守るために、5発も殴られるの我慢する必要あんのかなってちょっと思ってしまいましたけどね。

(出典:デイリー)

と、正当防衛の必要性についても言及した。

 

「立川志らくさんのコメント」

一生涯、車に乗れないような法律にして欲しい。

どんな重い罪にしても、頭が悪いから理解できない。

いくら強くテレビで言ってもポカンとして何も分からない。

おまけに人の心がないから、もうこういうのはどうにもなんないですね。

本当に法律上ひどい目にあわせないと自分の身で痛い思いをしないと絶対に分かんないです。

(出典:スポーツ報知)

と、コメントしている。

更に、喜本容疑者については、

女もいてバカにはバカがくっついてきて。

(出典:スポーツ報知)

と、呆れた様子で語っていた。

 


【まとめ】

 

煽り運転により相手を死亡させた場合の罪は重いが、それ以外に適用される道路交通法違反や暴行罪は比較的軽い罪になっている。

これだから煽り運転がいつになっても減らないのではないだろうか。

悪質性の高い煽り運転は、相手の死傷にかかわらず一発で免許を取り消し、一生取れないくらいにしてもいいのではないだろうか。

それくらいやらないと、いつになっても減るハズがない。

確かに、周りの車に煽られたらイラっとくる時もあるが、その度にキレていたら車の運転なんて出来ない。

それを我慢して安全運転をするのが大人だろう。

まともな人が安心して運転できるように、煽り運転の罪を重くし、より厳しい取り締まりをしてもらいたい。