23年前、八王子のスーパーナンペイの事務所で、女性従業員が3人も殺害されるという事件がありました。
その事件の新情報が7月17日、警視庁のホームページで公開されました。
警視庁は、この新情報について、情報提供を呼び掛けています。
しかし、23年も前の事件なのに、時効は成立していないのでしょうか?
その真相に迫っていきましょう。
【事件の真相】
1995年7月30日の午後9時頃、八王子市大和田町のスーパーナンペイ和田店の2階にあった事務所で、拳銃を所持していた何者かによって、3人の女性従業員が殺害されました。
殺害されたのは、当時47歳だったパート従業員の女性、そして16歳、17歳だった2人の女子高生アルバイト従業員の3人です。
女子高生の2人は、口に粘着テープを貼られ、お互いの右手と左手をそれぞれ縛られ、動けなくされた状態で至近距離から後頭部を拳銃で1発づつ撃たれました。即死状態だったようです。
パート従業員だった女性は、体を縛られてはいなかったようですが、拳銃で殴られた後に、金庫の前に突き飛ばされ、左右の額に銃口を押し付けられて殺害されました。
犯行時間は、数分間だったらしく、犯人は何も取らずに逃走しています。
強盗説と怨恨説の2つの説があるのですが、捜査本部は強盗説の方を重視して捜査していました。
そして犯人を逮捕できないまま15年近くが経過し、時効となる2010年7月まで、あと数か月となっていました。
しかし、同年4月27日に殺人などの凶悪犯罪の公訴時効の廃止や延長を盛り込んだ、改正刑事訴訟法が施行されたことにより、この事件の時効は廃止になりました。
2015年2月には、現場に残されていた粘着テープから採取した、犯人のものと思われる指紋が、既に死亡している日本人男性の指紋とほぼ一致したと報じられています。
しかし、粘着テープから採取された指紋は完全な状態ではなかったため、この2つの指紋は完全には一致しないことと、この既に死亡している日本人男性が、犯人ではないという情報も出てきているので、捜査本部はこの日本人男性が犯人であるとは断定しておらず、捜査は今現在も続いています。
【公開された新情報】
現場に残されていた足跡から、犯人が履いていた可能性があるスニーカーのレプリカを2種類作製し、その画像を警視庁のホームページで公開しました。
更に、事務所にあった灰皿に、たばこの吸い殻が残されていたことも公表しています。吸い殻の一部には、口紅が付着しており、従業員や店の関係者のものではない女性のDNA型が検出されたそうです。
【まとめ】
女子高生の2人を1発で殺害しているところを見ると、犯人は拳銃を使い慣れた人物なのではないでしょうか。
パート従業員の女性だけ、殺害方法が違うことも気になりますね。
今回の新たな情報公開によって、事件に進展があればいいのですが。