【東京・山梨連続殺人事件】
東京・山梨連続殺人事件は、2003(平成15年)の5月から9月にかけて、東京都内と山梨県内で発生した連続殺人事件である。
2003年9月19日、山梨県内のキャンプ場において、男性を殺害してバラバラに切断し、山梨県内および東京都内の山林等に遺体の一部を遺棄するという犯行グループによる事件が発生した。
また、この事件で逮捕された容疑者らの供述により、同じ犯行グループが、同年5月27日に、東京都新宿区のホテル内で別の男性を殺害し、埼玉県の山林に遺体を遺棄したという傷害致死事件も発覚した。
この犯行グループのうちの11人は、以前からクレジットカードを使った振り込め詐欺を繰り返しており、2003年9月頃から元飲食店経営者Aを含む数人を埼玉県戸田市のアパートに監禁し、9月19日に山梨県北都留郡丹波山村親川地区でAの首を絞めるなどして殺害した。
また、Aを一旦解放した後に、殺害した事も判明している。
2003年10月4日には、東京都西多摩郡奥多摩町の町道に、人の右腕が落ちているのを猟友会のメンバーが発見しており、司法解剖の結果、身元はAと判明した。
その後、2004年1月8日までに未成年者2人を含む男女8人がAに対する逮捕監禁容疑で逮捕され、後に殺人・死体遺棄・死体損壊容疑で再逮捕された。
そして、容疑者らの供述により、小菅村で白骨化したAの頭蓋骨が発見された。
また、8人のうち数人が別の事件に関与した疑いが強まったため追及したところ、別の男性に暴行を加えて死亡させ、死体を埼玉県秩父郡長瀞町に遺棄した事を供述したため、1月12日に長瀞町の山中を捜索したところ、人間の胴体が発見された。
発見された胴体の身元は元スナック店経営者Bと判明し、Bは2003年5月27日に新宿区歌舞伎町から行方が分からなくなっており、家族が捜索願を出していた。
その後の捜査で、5月27日に犯行グループらがBを歌舞伎町のホテルで暴行して死亡させ、翌日、長瀞町に遺体を遺棄していた事が判明した。
「犯行グループの主犯格らを国際指名手配」
警視庁は、これまで事件の容疑者13人を逮捕しているが、双方の事件の主犯格らの2人は未だ逃亡中のため、行方を追っている。
2004年4月12日、警視庁は主犯格の男を含む逃亡中の3人に対し、逮捕状を取り、Bに対する殺人・死体遺棄・死体損壊容疑で指名手配した。
また、3人のうち2人は、Aの事件でも国際指名手配されている。
3人は、南アフリカ共和国へ逃亡したため、国際刑事警察機構を通じて国際指名手配された。
Aに対する殺人罪等で国際指名手配されている3人のうちの1人は、2004年6月4日に、クレジットカードの不正利用でアメリカハワイ州の刑務所に服役していたが刑期を終えたため、警視庁がアメリカ政府に身柄の明け渡しを求め、アメリカ政府がそれに応じたため、日本に強制送還され、その後、逮捕されている。
「逃亡中の2人の情報」
1人目

・名前:松井 知行(まつい ともゆき)
・異名:三浦直樹(みうら なおき)、ながの ともゆき、長野、どい ともゆき、とよた ともゆき、豊田、カイ モーガン、Kai Morgan
・性別:男
・生年月日:1971年(昭和46年)12月4日(当時31歳)
・身長:174cmくらい
・体の特徴:右の上腕に「L字型」の傷跡、右の上腕に長さ5cm以上の手術の跡、目が鋭く切れ長、目が悪い(これらは2003年頃の情報)
2人目

・名前:紙谷 惣(かみや そう)
・異名:コウ、坂元、Koos
・性別:男
・生年月日:1974年(昭和49年)3月28日(当時29歳)
・身長:171cmくらい
・体の特徴:右足に真っ直ぐな傷跡、顎に0.3cm未満のほくろ、額がはげ上がっている、目が鋭く切れ長(これらは2003年頃の情報)
逃亡先の情報
2人は事件発覚直後の2003年10月頃、他国経由で南アフリカ共和国に入国している。
この時、松井容疑者が偽名パスポートを使用した事が判明している。
また、その後の関係者の話によると、現在も南アフリカに潜伏している可能性が濃厚のようだ。
「情報提供」
高井戸警察署 特別捜査本部
電話:03-3332-0110(代表)
警視庁 刑事部 捜査第一課
電話:03-3581-4321(警視庁代表)