【鳥栖市会社員殺害事件】
鳥栖市会社員殺害事件は、2004年(平成16年)に佐賀県鳥栖市で発生した殺人事件である。
2004年2月9日午前10時頃、佐賀県鳥栖市(とすし)飯田町の九州自動車道沿いの市道で、左側前後のタイヤが側溝に落ちた車が発見され、中からこの車を所有していた福岡県三井郡大刀洗町在住の会社員・入口和俊(いりぐち かずとし)さん(当時24歳)の遺体が発見された。
発見したのは入口さんを捜していた母親と妹で、発見時、入口さんの頭部には黒いゴミ袋が被されており、頭から血を流していた。
入口さんは、何者かに頭を鈍器で殴られ殺害されたと見られている。
また、発見時、車のキーは付いたままになっており、財布がなくなっていた。
入口さんは安全のため、高速道路の脇で仮眠を取って帰る事がよくあり、この日もここで仮眠を取っていたと見られている。
「前日から遺体発見までの経過」
・8日の経過
8日正午頃、入口さんは家族に何も言わずに軽自動車で外出した。
その後、交際女性と久留米市内で買い物を楽しんだ。
そして、午後11時頃、カラオケ店に寄った後、交際女性を自宅まで送り届けた。
これが目撃された元気な入口さんの最後の姿となった。
・9日の経過
9日の朝、散歩に出掛けた入口さんの父親は、入口さんの車がない事に気付いた。
そして、入口さんの勤務先からは、入口さんがまだ出社していないという連絡が入った。
入口さんの母親と妹は交際女性に事情を聞き、入口さんがよく仮眠を取っていた場所に向かった。
母親と妹は、高速道路脇に停まっている入口さんの車を発見したが、なぜか左側前後のタイヤが側溝に落ちていた。
母親は、車のタイヤが側溝に落ちたから帰って来れなかったのかと思い、車のドアを開けてみると、助手席に座って寝ている入口さんを発見した。
そして、母親が入口さんを起こそうと手を握ってみたところ、入口さんの手は氷のように冷たくなっていた。
母親は、この時、入口さんが死亡していると直ぐに分かった。
妹は、入口さんの頭部に黒いゴミ袋が被せられている事に気付き、入口さんは誰かに殺されたのだと思い、直ぐに父親に連絡した。
「情報提供」
この事件の犯人は未だ逮捕されておらず、犯人に結び付くような有力な情報も得られていない。
鳥栖警察署は、この事件に関する情報提供を呼び掛けている。
<連絡先>
佐賀県鳥栖警察署 捜査本部
電話:0942-83-2131(内線:341)
「現場の地図と被害者車両」

「入口和俊さん」

・名前:入口和俊(いりぐち かずとし)さん
・当時の年齢:24歳
・職業:会社員
・住所:福岡県三井郡大刀洗町
入口さんは、妹思いの優しい性格で、専門学校を卒業後、久留米市内で就職していた。
事件直前には、交際していた女性と結婚話も出ていた。