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【豊田市女子高生強盗殺人事件】
豊田市女子高生強盗殺人事件は、2008年(平成20年)に愛知県豊田市で発生した強盗殺人事件である。
2008年5月3日午前5時半頃、愛知県豊田市生駒町切戸地内の農道で、愛知教育大学附属高校1年の清水愛美(しみず まなみ)さん(当時15歳)の遺体が発見された。
発見したのは清水さんの捜索をしていた家族の知人で、発見時、清水さんは口にタオルを入れられ、首にはテープが巻かれた状態で畑に仰向けに倒れていた。
清水さんは、前日2日の午後6時45分頃に、通っていた高校の校門付近で友人と別れた後、行方が分からなくなっていた。
帰宅時間を過ぎても帰らず、携帯電話に何度電話しても応答がなかった。
心配した清水さんの家族は、辺りを探し回ったが見つからなかったため、警察に捜索願を出していた。
司法解剖の結果、死因は口にタオルを入れられ、首にテープを巻かれた事による窒息死と判明し、犯行時刻は午後7時頃から午後8時頃と見られている。
目と鼻には殴られた跡があり、通学用のショルダーバッグと財布がなくなっていた。
清水さんは、何者かに乱暴・金銭目的で襲われたと見られているが、乱暴された形跡はなく、犯人の体液も検出されなかった。
愛知県警捜査一課と豊田警察署は、豊田署に特別捜査本部を設置し、強盗殺人事件として捜査を開始した。
「事件前後の経過」
5月2日
・午後6時半頃
清水さんは、夕方までサッカー部のマネージャーとして部活動をしていた。
・午後6時45分頃
高校の校門付近で友人と別れ、自転車に乗り1人で帰宅した。
・午後7時半頃
清水さんが帰宅時間を過ぎても帰らないため、家族が携帯電話に何度も電話をしたが応答はなく、周辺を探し回ったが見つからなかった。
・午前0時頃
両親は警察に捜索願を出した。
5月3日
・未明
警察は、携帯電話会社に位置検索を依頼し、依頼を受けた携帯電話会社は微弱電波を利用して場所を絞り込んだ。
当初、携帯の呼び出し音は鳴っていたが、途中から不通となり、両親や署員、知人らは夜通し清水さんの捜索を行った。
・午前5時半頃
位置情報をもとに捜索していた家族の知人が、清水さん宅から約1km離れた豊田市生駒町切戸地内の農道で清水さんの遺体を発見し、通報した。
「遺体や現場の状況」
・口にタオルを押し込まれ、首には工事で使用される伸縮性のある幅3.8cmの黒いビニールテープが7重(右巻き)に巻かれた状態で仰向けに倒れていた。
・着ていた制服は泥で汚れ、激しく争った跡があり、下着は持ち去られていた。
・目と鼻には殴られた跡があった。
・倒れた自転車と脱げた靴、携帯電話が落ちており、携帯電話は泥水が浸水したためか壊れていた。
・通学用のショルダーバッグと財布がなくなっていたが、ショルダーバッグは遺体発見から約30分後の午前6時頃、現場から約15km離れた岡崎市稲熊町地内の小呂川の土手で、散歩中の主婦により発見された。
発見されたショルダーバッグの中には、教科書や腕時計、電子辞書などが入っていたが、青色のジャージがなくなっていた。
また、ショルダーバッグの外側は泥で汚れていた。
・複数犯による犯行と見られたが、現場には清水さんともう1種類の足跡しかなかった。
・後に、現場から犯人のものと見られるDNAの一部と、犯人のものと見られる手袋痕が、制服のブレザーや着衣から複数見つかった事が捜査関係者の話で明らかになっている。
「発見されていないジャージの画像」
下画像は、発見されていないジャージと同型のジャージ画像。

ジャージのサイズは、上がMサイズ、下がSサイズで、アディダス社製のもの。
「現場の遺留品」
ミニタオル

・色:薄い水色
・サイズ:縦25cm、横25cm
・特徴:「Sunlight」の刺繍入り、光触媒加工
結束ベルト

白色化繊製、黒色バックル、長さ2m、幅25mm
「現場の地図」

「情報提供」
警察は、これまで延べ7万5千人を動員し、捜査を行ってきたが、未だ犯人逮捕には至っていない。
また、事件発生から1年間で700件以上の情報も寄せられたが、未だ犯人に結び付くような有力な情報は得られていない。
豊田警察署は、この事件に関する情報提供を呼び掛けている。
<連絡先>
愛知県 豊田警察署
「豊田市生駒町地内における女子高校生強盗殺人事件」特別捜査本部
フリーダイヤル:0120-400-538
署代表電話:(0565)35-0110
